子育てコラム
2024年12月
絵本の読み聞かせ について
近年、お子さんが絵本にふれる時間が少なくなり、 テレビだけでなく、スマートフォンやタブレットなどのデジタルデバイスにふれる機会が増えています。絵本の読み聞かせは、想像力や豊かな感性が育ち、語彙が豊富になり、脳の発達に多大な効果が得られると言われています。子どもたちは、自分の周りの信頼できる大人と一緒に絵本を読むことが大好きです。ぜひ、一緒に絵本を楽しんでいただきたいと思います。
子どもたちは、お話の内容や絵を楽しむだけでなく、お父さんやお母さんなどが読んでくれる言葉のリズムやテンポ、自分でページをめくることなど、いろいろなことに興味があります。お気に入りの絵本をお子さんの年齢や好きな遊びなどからその子に合ったもの、保護者の方が、小さい時に読んでもらった絵本でもよいと思います。小さいうちにできるだけ多く絵本に触れる機会を持ち、お気に入りの一冊を見つけてほしいと思います。
子どもは気に入った絵本を何度も読んで欲しがります。時間の許す限り読んであげてください。毎日の読み聞かせの時間は親子のコミュニケーションが密になり、子どもの情緒の安定にもつながります。
親子で同じ1 冊の絵本を楽しんだ経験は子どもたちの心の財産になると思います。短くてもいいので絵本と触れ合う時間を持っていただきたいと思います。
今月のおすすめ本
『はなになりました』
内田 麟太郎/文,南塚 直子/絵
童心社 2022年
好きの気持ちを伝えてもらえるととっても嬉しい。そんな喜びが伝わってくる絵本です。
リスさんが聞きます。
「アリさん アリさん だれがすき」
アリさんが、リスさんを指して答えます。
「この ひと」
それを聞いたリスさんは、
「こころが はなに なりました」
「ぱっと えがおが さきました」
笑顔はどんどんつながっていきます。
嬉しくて心が花になる。なんてすてきな表現でしょう。
ぱっと笑顔が咲く。喜びがあふれてくるようです。
銅版画で描かれた柔らかな色使いの絵が、読み手をさらに温かい気持ちにさせてくれます。
お友達に好きを伝えながら、親子で好きを伝えあいながら、みんなで笑顔の花を咲かせてみませんか。