子育てコラム
2021年1月
こどもの視力について
【こどもの目の発達】
生まれたばかりの赤ちゃんは、明暗がわかる程度ですが、毎日物を見ることによって視力は発達していきます。3歳になる頃には大人に近い視力に達し、6歳頃になると両目でものを見る機能がほぼ完成します。
【弱視は早期発見と治療が大切】
視力が発達する乳幼児期に、近視・遠視・乱視などの屈折異常や斜視などがあると目の正常な発達が行われず、弱視になってしまいます。
弱視の治療は、視力の発達期間を過ぎてから始めても視力は発達せず、生涯において視力は改善しません。そのため、早期に発見し、治療を開始することが大切です。
【早期発見しましょう】
次のような症状が見られる場合は、早めに眼科に受診しましょう。
- 目の大きさ、形がおかしい
- 目がゆれる
- 極端にまぶしがる
- 瞳が白く見える、光って見える
- 片目を嫌がる
- 目つきがおかしい
- 視線がずれる
- その他気になる症状がある
※3歳児健康診査で精密検査を勧められた場合は、早めに受診しましょう。
今月のおすすめ本
『でんわでおはなし』
五味 太郎/作 絵本館 1980年
女の子が電話で誰かに、楽しかった一日のことを話しています。
この絵本を読んだ子どもたちはまず、女の子が使っている電話機の形に驚くかもしれません。
大きな受話器にはぐねぐねのコードがついていて、ボタンは無く、なんとダイヤル式。
ページをめくるたび、長く長く伸びた電話線が、女の子の話に合わせて車が走る道になったり、湖を渡る船を形作ったりと、楽しかった今日一日をあらわすイラストの一部になっていきます。
そして電話線の向こうには、女の子の話を聞く大切な「誰か」。
現在は携帯電話やスマートフォンなど電話機の形も多様化しましたが、かたちが変わっても、電話の向こうで「誰か」とつながって、楽しさやうれしさを共有できる喜びは変わりません。
1980年初版の絵本ですが、電話の向こうの笑顔が思い浮かぶような、変わらないあたたかさが伝わる一冊です。